龍光寺の寺紋は非常に珍しいとよくいわれる。
菊水の旗印そのものであり、いわれは南北朝時代・建文3年(1336)、南朝方に味方した
楠木正成(くすのきまさしげ)公は、九州で勢力を盛り返して京の都へ攻めあがってきた。
足利尊氏(あしかがたかうじ)勢との決戦場となる兵庫(神戸市)の湊川に向かう途中、
この地に宿営をされた。
そして八大龍王の神前にぬかずき『我レ無キ後モ永(とこし)エニ八大龍王ノ清水ガ絶エタ事無キガ如ク、
我ガ菊水ノ水モ絶エル事ガ無カランコトヲ』と祈願、本殿に至誠の真心を表し旗を奉じた。
道を外すことなく一心に思い進んだる忠誠心を重んじ、以後寺紋とし正成公の忠節を後世に伝えています。